山仲間の愛犬チビの碑住所 上川郡上川町字愛山渓愛山渓ドライブイン 愛山渓倶楽部 愛山渓ドライブインから、道道223号愛山渓上川線を約19kmの地点にあり、永山岳の山麓にある温泉、愛山渓温泉のすぐそばにある。 大雪山には記念碑が多いが、犬の顕彰碑は珍しいだろう。 チビは1950(昭和25)年、柴犬と北海道犬の雑種雄として生まれる。 中条良作は、愛山渓温泉の管理人をしていたのでそこでチビと言う名前をつけて育てられた。 伝令用の空き缶をいつも首に下げ、登山者の出迎えや道案内をしていたチビは、「四つ足の案内人」と登山客らに親しまれた。 1951(昭和26)年、台風により電話が不通になり、道路は寸断され、橋が流され、登山客ら10人が温泉に閉じ込められたとき、空き缶の中に「救援タノム」の伝言を首輪につけ、ふもとの安足間(あんたろま)に走ったこともあったという。 1953(昭和28)年3月には、三の沼尾根で26人パーティーが雪崩れに飲まれ、6人が死亡した事故でも、チビは捜索の第一報をふもとまで届けた。 又登山者が熊に襲われた時、チビが走りこんできて熊に飛びかかり、熊の鼻先にかじりつき、パッと離れまた飛びついた。熊と格闘しチビも傷ついたが熊を追い払い登山者を助けたこともあった。 覚えている登山者が来ると、一緒に沼の平、永山岳、安足間岳、当麻岳、愛別岳などを一緒に歩き熊から守ってくれたという。 そんなチビも年には勝てず、数年後チビは自分の老いと死を感じたのであろう、突然飼い主や人間の世界から姿を消してしまった。 きっと自分の死を見せるのが嫌だろうか、皆を悲しませたく無くて死んで行ったのだろうと山の仲間は思い悲しんだ。 それから数年が経った時、昔チビに熊から救われた人々や、山で助けられた人達が集まり、チビとの思い出を忘れない様に皆で資金を出し合ってチビのお墓を作ろうと言う事になり、愛山渓温泉のそば、道路わきに山仲間の愛犬チビの碑を建立した。 道道223号愛山渓上川線とは、上川郡上川町から上川郡愛別町を経由し上川郡上川町を走る一般道道で、上川町東雲から国道39号線を分岐し、愛山渓温泉まで安足間川の美しい渓谷に沿って急勾配が続く。 上川町愛山渓〜上川町愛山渓の13.2km区間は10月から4月まで冬季通行止になる。総距離は、20.9km。 大きな地図で見る |