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赤岩園地

住所 苫前郡羽幌町天売

羽幌町観光協会

天売島の西の端、天売島のシンボルともいえる赤岩は矢尻が立ったような岩で、海中から伸びる海抜48mの垂直岩。
赤岩園地は赤岩展望台のある場所で、赤岩を見下ろす位置にあるが、赤岩だけでなく日本海も一望でき、眺めは最高である。
赤岩園地の周りの斜面には無数の穴が開いており、これらはすべてウトウの巣なのである。
看板の周りには沢山のイタドリが生えていて、このイタドリの下にもウトウの巣穴があり足元に無数に広がるウトウの巣穴は異様な光景にも見える。
近くにはマムシ注意の看板もあるので十分注意して欲しい。藪の中には入らないほうがいい。
推定30万にもなるツガイのウトウが6月頃、この狭い島の一角で一斉に産卵する。
この時期、夕刻の赤岩展望台からは数十万羽ものウトウが一斉に帰巣する姿を見ることができ、その光景は神秘的だそうだ。


ウトウは昼間、沖で海に潜って魚を捕り夕暮れに巣に戻ってくちばしいっぱいの小魚を雛に与えるのだが、そのウトウが採った小魚を狙って多くのウミネコが地上で待ち構えており、着地し巣穴に戻って雛に餌を与えようとする推定60万羽のウトウと、その餌を横取りしようとする数万羽のウミネコの激しい争奪戦が繰り広げられる。
ウトウは人間をほとんど恐れないので、雛に餌を与え終えた後のウトウは巣の外で寝るため、容易に写真撮影することができるが、モラルを守って撮影をして欲しい。

真っ白い灯台は赤岩灯台で、その横には遊歩道が整備されており赤岩展望台へ行ける。
途中にもウトウの巣穴がいっぱいあるのである。
以前ここには、オロロン鳥が4万羽以上もいたが、現在赤岩付近と屏風岩を合わせて20羽前後がで生息しているだけとのこと。
海鳥減少の要因は、海鳥の採食海域で魚類乱獲・混穫で海鳥が減少の一途に加え、野良猫・カラス・オオセグロカモメの増加も海鳥減少を加速している人為的要因となっている。


1938(昭和13)年、天売島が海鳥繁殖地が国の天然記念物として指定。ウミガラス4万羽。
1956(昭和31)年、ニシン凶漁、乱獲によってニシンの群は北海道から姿を消し、生態系が壊れ以後ニシン漁業消滅。ウミガラス激減する。
1963(昭和38)年、鳥類研究者が天売島海鳥調査実施。ウミガラス8千羽。
1960年代から70年代にかけて島周辺で盛んに行われた[サケ・マス流し網]漁業による混獲で、おびただしい数のウミガラスが犠牲になった。
1964(昭和39)年、天売・焼尻道立自然公園指定。
1972(昭和47)年、環境庁、天売島のウミガラス1117羽と報告。焼尻天売への観光客約5万人。
1980(昭和55)年、ウミガラス553羽。
1980年代から食糧難のトド、アザラシなどが[カレイ・タラの刺し網] を食いちぎる被害増加。
1982(昭和57)年、天売島、国設鳥獣保護区に指定。
1986(昭和61)年、ウミネコ6万羽。
1990(平成2)年、暑寒別天売焼尻国定公園指定。屏風岩にウミガラスのデコイ設置して、ウミガラスを呼び戻さざるを得なくなった。
1991(平成3)年、羽幌町が常駐の海鳥調査員を配置。
1997(平成9)年、羽幌に北海道海鳥センター設置。
2000(平成12)年、ウミネコが半減し、3万羽になる。
2001(平成13)年、コオナゴが不漁、コウナゴを捕食するホッケが不漁。コウナゴを捕食するウミガラス21羽。
2002(平成14)年、ウミガラス13羽で絶滅の危機。
2004(平成16)年、観察史上初、ウミガラスは繁殖数0羽になった。
2005(平成17)年、2年連続、ウミガラスは繁殖数0羽。さらにウミネコの繁殖も0羽となった。

ウトウ(善知鳥)とは、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
体長は40cmほどで、頭から胸、背にかけて灰黒色の羽毛に覆われ腹は白い。
くちばしは橙色で、目とくちばしの後ろに眉毛とひげのような白い飾り羽があり独特の風貌となるが、冬羽ではくちばしの突起と飾り羽がなくなる。
日本では、天売島・大黒島・渡島小島・岩手県の椿島・宮城県の足島などで繁殖している。
天売島では、約100万羽が繁殖するといわれ、世界最大の繁殖地となっている。
天売島海鳥繁殖地として、国の天然記念物に指定されている。
繁殖地では断崖の上の地面にコロニーを作り、深さ1〜5mほどの穴を斜めに掘って巣としている。
メスは1個だけ産卵し、両親が交代で45日抱卵し、ヒナが孵化すると巣立ちまでの約50日間餌を運ぶ。

オロロン鳥とは、ウミガラスといいチドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
その鳴き声から「オロロン鳥」と呼ばれたが、漁網による混獲(網にかかった)・エサ資源の減少・捕食者の増加、観光による影響などにより数が減少したと考えられている。
体長は40cmほどで、ウミスズメ科の中で最大である。
背中が暗褐色で、腹は白く、冬羽では頬のあたりまで白い部分が増える。
陸上で歩く姿はペンギンを想像させるそうだ。
繁殖期は、崖や崖の上に集団でコロニー(集団繁殖地)を作り、岩や土の上に直接1個産卵する。
抱卵日数は33日ほどで、雛は生後21日間は繁殖地にとどまり、まだ飛べないうちに繁殖地から飛び降り巣立ちする。
その後2ヶ月ほど海上で親鳥の世話を受け成長する。

天売島海鳥繁殖地とは、海鳥、陸鳥合わせて約300種類の鳥の聖地で、ウミガラス(オロロン鳥)の繁殖地。
また、ウミスズメ・ヒメウの国内唯一の繁殖地で、ウトウやケイマフリの世界最大級の繁殖地でもある。昭和13年8月8日指定されている。

暑寒別天売焼尻国定公園とは、北海道の日本海側にある国定公園である。
面積は435.59km2で、1990(平成2)年、8月1日、日本で61番目に指定された国定公園である。
暑寒別岳連峰と雨竜沼湿原、雄冬から厚田にかけての海蝕崖、天売島の海鳥繁殖地、焼尻島の原生林などが含まれる。

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