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千鳥ヶ浦園地

住所 苫前郡羽幌町天売

羽幌町観光協会

千鳥ヶ浦園地は、天売島西海岸の断崖絶壁の岩場の上にある海鳥の観察舎の事で、駐車場から手すりもない断崖絶壁の稜線の上を300mほど歩くと小さな海鳥観察舎にたどり着くのである。


標高150mの場所から眺める断崖絶壁は、いつまでも眺めていたくなる美しい景色だ。天気が良ければ利尻富士を眺める事もできる。
海鳥観察舎は、無料50倍の望遠鏡が並び、そこからは多数の海鳥の営巣が見られる。
オロロン鳥や海鵜は断崖の岩棚に集団で営巣し、ケイマフリは断崖の岩の割れ目や隙間に営巣、ウトウは崖の上の赤土に穴を掘って集団で営巣し、ウミネコは崖の上の草原に集団で営巣している姿が見られるそうだ。
しかし、望遠鏡を覗いても見えるのはオロロン鳥の繁殖を促すために設置されたデコイ(オロロン鳥の模型)のみ。
私が行ったときもウミネコが見える程度でした。


千鳥ヶ浦園地の駐車場は、周囲に高い木がなく、天売島で一番標高の高い場所のため眺望ががよく、360度のパノラマが広がり、焼尻島や北海道本土も見ることができる。


1938(昭和13)年、天売島が海鳥繁殖地が国の天然記念物として指定。ウミガラス4万羽。
1956(昭和31)年、ニシン凶漁、乱獲によってニシンの群は北海道から姿を消し、生態系が壊れ以後ニシン漁業消滅。ウミガラス激減する。
1963(昭和38)年、鳥類研究者が天売島海鳥調査実施。ウミガラス8千羽。
1960年代から70年代にかけて島周辺で盛んに行われた[サケ・マス流し網]漁業による混獲で、おびただしい数のウミガラスが犠牲になった。
1964(昭和39)年、天売・焼尻道立自然公園指定。
1972(昭和47)年、環境庁、天売島のウミガラス1117羽と報告。焼尻天売への観光客約5万人。
1980(昭和55)年、ウミガラス553羽。
1980年代から食糧難のトド、アザラシなどが[カレイ・タラの刺し網] を食いちぎる被害増加。
1982(昭和57)年、天売島、国設鳥獣保護区に指定。
1986(昭和61)年、ウミネコ6万羽。
1990(平成2)年、暑寒別天売焼尻国定公園指定。屏風岩にウミガラスのデコイ設置して、ウミガラスを呼び戻さざるを得なくなった。
1991(平成3)年、羽幌町が常駐の海鳥調査員を配置。
1997(平成9)年、羽幌に北海道海鳥センター設置。
2000(平成12)年、ウミネコが半減し、3万羽になる。
2001(平成13)年、コオナゴが不漁、コウナゴを捕食するホッケが不漁。コウナゴを捕食するウミガラス21羽。
2002(平成14)年、ウミガラス13羽で絶滅の危機。
2004(平成16)年、観察史上初、ウミガラスは繁殖数0羽になった。
2005(平成17)年、2年連続、ウミガラスは繁殖数0羽。さらにウミネコの繁殖も0羽となった。

ウトウ(善知鳥)とは、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
体長は40cmほどで、頭から胸、背にかけて灰黒色の羽毛に覆われ腹は白い。
くちばしは橙色で、目とくちばしの後ろに眉毛とひげのような白い飾り羽があり独特の風貌となるが、冬羽ではくちばしの突起と飾り羽がなくなる。
日本では、天売島・大黒島・渡島小島・岩手県の椿島・宮城県の足島などで繁殖している。
天売島では、約100万羽が繁殖するといわれ、世界最大の繁殖地となっている。
天売島海鳥繁殖地として、国の天然記念物に指定されている。
繁殖地では断崖の上の地面にコロニーを作り、深さ1〜5mほどの穴を斜めに掘って巣としている。
メスは1個だけ産卵し、両親が交代で45日抱卵し、ヒナが孵化すると巣立ちまでの約50日間餌を運ぶ。

ウミウ(海鵜)とは、ペリカン目ウ科ウ属に分類される鳥類で、全身が緑かかった光沢のある黒で喉元が白い。
繁殖形態は卵生で、小規模な集団繁殖地(コロニー)を形成する。
海岸の断崖の隙間に巣を作り、5月〜7月に1回に4-5個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は約4週間。雛は孵化してから47-60日で巣立つ。
北海道から九州までの海岸の崖で繁殖する留鳥。海にもぐって魚をつかまえるので、羽毛に脂肪をつけない。
岩の上などで翼を広げているのは、濡れた翼を乾かすためである。

オロロン鳥とは、ウミガラスといいチドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
その鳴き声から「オロロン鳥」と呼ばれたが、漁網による混獲(網にかかった)・エサ資源の減少・捕食者の増加、観光による影響などにより数が減少したと考えられている。
体長は40cmほどで、ウミスズメ科の中で最大である。
背中が暗褐色で、腹は白く、冬羽では頬のあたりまで白い部分が増える。
陸上で歩く姿はペンギンを想像させるそうだ。
繁殖期は、崖や崖の上に集団でコロニー(集団繁殖地)を作り、岩や土の上に直接1個産卵する。
抱卵日数は33日ほどで、雛は生後21日間は繁殖地にとどまり、まだ飛べないうちに繁殖地から飛び降り巣立ちする。
その後2ヶ月ほど海上で親鳥の世話を受け成長する。

ケイマフリとは、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。
体長は40cmほどで、夏羽は全身が黒、目のまわりから目尻にかけて白く、冬羽は目のまわりの白が小さくなり喉から腹にかけて白くなる。
名前の由来は、アイヌ語のケマフレ(足が赤い)に由来し赤橙色の足をもつ。
繁殖期には断崖の岩のすき間で繁殖し、一度の産卵で2つの卵を産み、雌雄で約1ヶ月抱卵する。
孵化後は1ヶ月以上かけて雛を育てる。

天売島海鳥繁殖地とは、海鳥、陸鳥合わせて約300種類の鳥の聖地で、ウミガラス(オロロン鳥)の繁殖地。
また、ウミスズメ・ヒメウの国内唯一の繁殖地で、ウトウやケイマフリの世界最大級の繁殖地でもある。昭和13年8月8日指定されている。

暑寒別天売焼尻国定公園とは、北海道の日本海側にある国定公園である。
面積は435.59km2で、1990(平成2)年、8月1日、日本で61番目に指定された国定公園である。
暑寒別岳連峰と雨竜沼湿原、雄冬から厚田にかけての海蝕崖、天売島の海鳥繁殖地、焼尻島の原生林などが含まれる。

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