十梨別渓谷住所 南富良野町金山南富良野まちづくり観光協会 ユウパリコザクラの会 1908(明治41)年に下富良野村戸長役場から分離創設したときに、富良野の南方に位置するところから「南富良野」と名付けられた。 富良野の語源は、アイヌ語の「フラヌイ」、(臭き火焔)という意味があり、市内を流れている富良野川の上流に硫黄山(十勝岳)があり、この山から流れる水に硫黄の臭気があって飲むに耐えぬところから、このように呼ばれたとするのが有力な説。 金山市街地の交番から側道を、空知川支流の十梨別川へ約9.8km林道に沿って上り、3番目の橋「羽衣橋」あたりから渓谷が開ける。 このあたりは、昔砂金が採れたという。 紅葉シーズンの彩りは、渓流とのコントラストが美しいが砂利道と待避所があるだけの道路は初心者には向かない。 動画で見ると分かるだろうが交差することはほぼ不可能で、待避所までバックする形になるので通行には注意が必要である。 ただし、ヒグマの出没ポイントなので要注意してほしい。秘境中の秘境である。 上流部 下流部 十梨別渓谷からさらに進むと、富良野芦別道立公園に指定されている「夕張岳」へのかなやまコース登山口がある。 駐車場らしいものはとくにないが転回する場所はある。 夕張岳山頂付近では貴重な高山植物も見られ、日本の地質百選に選定された「蛇紋岩メランジュ」を見ることが出来る。 1857(安政4)年、松浦武四郎が、空知川を尻岸馬内川(芦別と富良野の境)まで踏査。 1858(安政5)年、松浦武四郎が布部川上流シーソラプチ川上流を踏査し、佐幌川上流に出る。 1869(明治2)年、開拓使設置。富良野地方は石狩国空知郡に属する。 1872(明治5)年、一瀬朝春が、パンケヤーラ川、空知川、ユクルベシベ川を踏査し佐幌川に出る。 1881(明治14)年、内田瀞が空知川流域を踏査する。 1882(明治15)年、開拓使を廃止し、三県を置く。富良野地方は札幌県に属する。 1891(明治24)年、夕張金山(紅葉山付近)砂金採取で賑わう。砂金採取人が日高山脈を越えて南富良野町金山に入地し芽屋に住んだといわれている。 1893(明治26)年、アイヌが空知川で砂金を拾い函館商人に売り、空知砂金地(トナシベツ)が知られるようになる。砂金採取人約300人がトナシベツへ移り住む。トナシベツ川筋に石川某、樋渡某が鉱区借区する。 1895(明治28)年、北海道庁技士石川貞治がトナシベツ川で地質・鉱物調査をする。 1896(明治29)年、6空知外四郡役所(岩見沢)管轄に属する。農務省技師理学士大塚専一が空知川砂金地(十梨別川流域)の調査に着手。 1897(明治30)年、全道19支庁設置、空知支庁を創設しその管轄に属する。 1898(明治31)年、赤星某が金山に入地する。 1899(明治32)年、富良野村戸長創設、空知支庁から上川支庁に編入しそれに属する。5月藤原長次郎が落合に移住する。10月金山駅逓所、落合駅逓所設置。11月落合曹洞宗説教所開設。川島房吉が鉄道工事請負人として金山に移住する。 1900(明治33)年、11月鹿越駅逓所設置、浅野信太郎が取扱人となる。12月串内駅逓所設置、蜂谷清吉が取り扱い人となる。 1901(明治34)年、伊勢団体、岐阜団体が移住する。8月落合鉄道機関区設置。9月十勝線鹿越〜落合間開通する。9月落合駅逓所取扱人を秋田甚平となる。12月パンケヤーラ川・トナシベツ川間道路開削。 1902(明治35)年、12月篠崎福次郎が石灰石鉱を発見する。 1903(明治36)年、2月幾寅獅子舞結成発足する。7月富良野戸長役場から下富良野戸長役場が分離独立する。南富良野はその管轄に属する。 1904(明治37)年、10月空知川(下金山)に渡船場開設。金山神社・幾寅神社創祀。 1906(明治39)年、4月上川支庁に勇払郡占冠村を編入し、下富良野村外一ヶ村戸長役場設置。 1907(明治40)年、9月官設鉄道十勝線竣工、狩勝トンネル完成、狩勝信号機開設。小作人入植開始。 1908(明治41)年、4月下富良野村金山以東を割いて南富良野村設置し、占冠村と南富良野村外一ヶ村戸長役場設置。7月中島吉太郎が下金山で水稲約一畝を試作し水稲発祥となる。王子製紙株式会社が東鹿越で石灰鉱山経営に着手。王子の下請けとして地崎組が進出。 1909(明治42)年、3月串内、鹿越駅逓所廃止となる。6月越中団体入植。十梨別流域の砂金採取が最盛期となる。幾寅方面の造材が最盛期となる。 1910(明治43)年、5月金山〜占冠間の道路開通する。 1914(大正3)年、11月国富鉱山鹿越鉱業所操業開始。 1917(大正6)年、4月落合鉄道機関区が新得に移転。五番館金山石灰事業所操業開始し、石灰石運搬軌道敷設する。 1918(大正7)年、下金山灌漑溝施工。 1919(大正8)年、4月南富良野村・占冠村に二級町村制施行し戸長役場を廃止し、それぞれ独立村となる。同時に南富良野村・占冠村組合役場を創設。 1920(大正9)年、11月下金山〜山部村、西達布間に森林軌道開通する。 1921(大正10)年、幾寅森林軌道(馬力索引)敷設着工。 1923(大正12)年、6月右左府(日高)〜占冠〜金山駅までの横断バス開通。 1924(大正13)年、道庁測量隊が三城橋付近(鹿越)でダム建設の調査実施。(現・金山ダム) 1926(大正15)年、十勝岳大噴火する。富良野地方で大被害受ける。 1928(昭和3)年、落合森林軌道敷設。 1932(昭和7)年、南富良野村、占冠村組合役場を解き、独立する。 1940(昭和15)年、ダム建設を前提に鹿越地区の測量を行う。 1942(昭和17)年、10月砂金開発のため十梨別川を掘削する。 1943(昭和18)年、2月日鉄鉱業株式会社北海道鉱業所東鹿越鉱山の経営に着手。6月北海道農材工業株式会社東鹿越鉱業所の経営に着手。 1947(昭和22)年、10月樺太引揚者を主体に下金山開拓集落ができる。 1948(昭和23)年、菱中鉱業所操業開始。 1949(昭和24)年、5月雨竜電力株式会社金山発電所操業開始。 1952(昭和27)年、北海道開発局がダム建設基礎調査に着手。 1954(昭和29)年、12月鹿越鉱業株式会社設立。 1955(昭和30)年、9月北海道開発局がダム建設計画策定により、測量開始。 1958(昭和33)年、9月北海道開発局が金山ダム関連水没地域調査実施。 1962(昭和37)年、4月石勝線起工、新狩勝トンネル着工。10月金山ダム建設工事着工。 1963(昭和38)年、10月金山ダム提体コンクリート打設開始。 1964(昭和39)年、8月新狩勝トンネル貫通。 1966(昭和41)年、7月南富良野村観光協会設立。9月東鹿越〜金山間鉄道完成。鹿越駅廃止。10月根室本線切り替えによる狩勝新線完成。12月金山ダム完成。 1967(昭和42)年、3月金山ダム湛水開始。4月町制施行、南富良野町となる。6月金山ダム竣工式挙行。 1968(昭和43)年、9月かなやま湖畔町立野営場竣工。 1970(昭和45)年、8月下金山頭首工完成。 1972(昭和47)年、8月第一回かなやま湖「湖水まつり」開催(以後毎年開催)。 1974(昭和49)年、4月南富良野町観光協会と改称する。 1979(昭和54)年、山名薫人歌碑を金山ダム展望台に建立。 1982(昭和57)年、7月かなやま湖森林公園開園。11月かなやま湖保養センター開設。 1987(昭和62)年、1月三の山峠展望台完成。 1999(平成11)年、町内で映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケがおこなわれた。 南富良野町史上巻・下巻参考 富良野芦別道立公園とは、北海道中央部にある夕張岳・鉢盛岳・芦別岳・布部岳・富良野西岳・崕山などの超塩基性蛇紋岩の夕張山系、ダム湖の桂沢湖・シューパロ湖などを含めた一帯からなり、非火山性の山岳景観、特異な地質と高山植物、湖沼景観を有する山岳地帯を主体とした、上川総合振興局および空知総合振興局にある自然公園である。 1955(昭和30)年に道立公園に指定され、1958(昭和33)年道立自然公園となった。 総面積は3万5756haで、夕張市、芦別市、三笠市、富良野市、南富良野町にわたり、クマゲラなどの貴重な野生生物が生息しているほか、特有の高山植物などを見ることが出来る。 夕張岳とは、北海道中央部を南北に走る夕張山地の南に位置する標高1668mの山である。 富良野芦別道立自然公園」に指定されており、かつてアイヌはこの山に魔物が棲む部落がある伝えられ、「カムイシリ」(神の山)として恐れられていたという。 山域は、1996(平成8)年「夕張岳の高山植物群落および蛇紋岩メランジュ帯」として、山ごと国の天然記念物に指定され、日本の地質百選に選定されている。 特有の高山植物、リンドウ科・ユウバリリンドウ、マンネングサ属・ユウパリミセバヤ、ツガザクラ属・ユウバリツガザクラ、タンポポ属・ユウバリタンポポなど、この山を代表する花である「ユウバリ」を冠する和名の種が多数ある。 登山道は西側の夕張市鹿島と東側の南富良野町金山からの登山道が開設されている。 夕張側登山コースは、「冷水コース」と「馬の背コース」の2本があり、コース全長約8km(片道) 南富良野金山からの東尾根に沿った「金山コース」があり、金山市街地から登山口まで約10kmほどダートを進むとある。 登山適期は、6月中旬〜10月上旬あたりまで。 鉄道員(ぽっぽや)とは、直木賞受賞作で大ベストセラー小説「鉄道員」が、映画化された。 主演は、佐藤乙松役の高倉健、乙松の妻・静枝には大竹しのぶ。乙松のもとを訪れる幻の少女役には広末涼子。 他にも、小林稔侍、安藤政信、志村けんなど、最高のキャストで贈る感動巨編。 北海道の雪深い町の駅舎を舞台に、鉄道員として生きたひとりの男の姿を綴ったドラマ。 大きな地図で見る |